
【沖井の冬楽曲解説 その5】シンバルズ「My Brave Face」(前編)
沖井が過去に作ってきた「冬楽曲」について一曲ずつよもやま話をしていきます。今回はシンバルズの2ndミニアルバム『Missile & Chocolate』および3rdシングルから「My Brave Face」のお話(前編)を。
https://youtu.be/PTqj58iVxUU?si=e55DzKzBmYXxXR2f
https://youtu.be/Ixf6vTmJz6Y?si=uOMsAZKzJ2_hzMZg
ミニアルバム・バージョンは冬のパーティ・アルバムのクライマックス・ナンバー。シングル・バージョンはいかにも冬な風景をシンバルズとして制作した唯一のシングルです。個人的な思い入れもとても深い曲ですね。
作曲したのは1stミニアルバム『NEAT, or CYMBAL!』リリースの直後だったと記憶しています。LD&K大谷社長に「次はいつリリース出来ますかねえ」と訊いたところ「そりゃ沖井くん次第だよ笑」と即答されたので、1st収録の「I’m a Believer」を超えるアルバムのクライマックス楽曲を、と思い作ったのがこの曲です。なので最初は後にシングルとしてリリースされたバージョンに近いアップテンポのエイトビートだったのですが、その後2ndミニアルバム『Missile & Chocolate』をパーティ・アルバムにするアイデアが出てきたため、それに合わせてシャッフルにアレンジしました。その後1999年、「RALLY」に続く3rdシングルをビクターから冬に出すことになった際、オリジナルのエイトビートアレンジも形に残したい僕の思いもあって、シングルとして再録音することになりました。おかげで今はシンバルズのシングルの中でも一番のお気に入りになっています。シンバルズの1stフル・アルバム『That’s Entertainment』のクライマックス・ナンバーの役割も担ってくれました。
この曲のメロディを思いついた瞬間の事はよく覚えています。早稲田通りと明治通りの交差点で信号待ちをしていた時に、突然にサビのメロディを思いついて、忘れないように頭の中でリピートさせながら大急ぎで部屋に戻った記憶があります。揮発する前に無事に部屋に辿り着けて本当に良かった。
ミニアルバムヴァージョンとシングルヴァージョンでは歌詞が微妙に異なります。多分、より切迫感を出したかったのでしょう。またシングルバージョンにはDメロがありません。あれがあったらシングルとしては冗長、と当時の僕は判断したんでしょうね。ミニアルバムバージョンの間奏の口笛のメロディが良い出来だったので、シングルではこれをイントロとして使用しました。オリジナルのイントロがどういうものだったかは今となってはもう謎です。どっかにデモ残ってないかなあ。
思い入れもある曲だし、2バージョンまとめてのご紹介なので少し長くなってしまいました。続きは後編にて。
沖井

